紙片

海沿いの町の、路地の奥に、「紙片」というお気に入りの本屋さんがある。卒業する前にもう1度立ち寄りたいと思ってたんだけど、最近は店長さんが旅行に出られて休業続きだったので、もう間に合わないかもな、なんて思っていた。でも今日ね、ひっそり営業が再開されていることに気付いた。とてもうれしい。 “紙片” の続きを読む

頑張ったり、諦めたり

今日は北広島へ行きたい。そんな気がした。けれど私は市内へ行かなくてはならなかった。何故、市内なのだ。市内へなど、私は行きたくない。今日は手ぶらでひょろっと、北広島へ行きたいのに。そんな気分なのに。正確で生真面目な電車が、時々は好きだけど今日は嫌い。「いや、お天気がパリッと気持ちいいんでね、ちょうど土曜日やし、本日は夕方までおさぼりすることにしまして。すんませんね、おほほほおん。」なんて、たまには言ってほしい。試しにちょっと言ってみてほしい。いいじゃないか、ねえ。かわいいじゃないか。 “頑張ったり、諦めたり” の続きを読む

ボクたちはついに友達になれなかった

先日よしだくんの投稿の中で、燃え殻さんの『ボクたちはみんな大人になれなかった』が課題図書に指定されてた。

読んでなかったから、新幹線に乗る前に駅の本屋で買ってみた。少し読むと、小沢健二とか大槻ケンヂとか、そういう人たちの名前がバンバン出てくる。私はどうやら同時代性みたいなものに疎い。だからかえって、これらの名前にピンとくる。 “ボクたちはついに友達になれなかった” の続きを読む

抱きしめ方が分からない

花束を抱いたことはありますか。誰かのために買った花束でもいい。誰かからあなたに贈られた花束でもいい。パリパリとした音のする包みでふんわりとくるまれた花の束は、どうしてあんなに不思議な重さ、捉えどころのない形をしているんだろう。私はあれを抱くたびに、正しい腕や手の置き場所、丁度いい力加減などが分からず悩んでしまう。

抱きしめ方が分からないんです。 “抱きしめ方が分からない” の続きを読む

静物のための音楽

遮光カーテンが閉まった部屋には、朝も昼も夜もこない。おまけにここ数日は、外からの車の音や人の声すら聞こえてこない。盆や正月シーズンの学生街なんて、毎年毎年ほとんど空なのだ。今年はそこから逃げ出すように飄然旅行に出かけもしたけど、疲れれば結局、ここに帰ってくるほかない。 “静物のための音楽” の続きを読む