せぼねやすめ

ヨガは独学できるのだろうか――――
図書館でヨガの本を借りてきたので、やってみたくなってしまった。

息を吸って吐く感覚にじっと集中していると、だんだん体の緊張がとけていくのを感じる。
背中や肩がゆるむ。せぼねがのびる。手足にあたたかさが巡る。そうして全てがあるべき位置に戻っていく。

前に一度だけ整体に行った。そのときにまっすぐな姿勢を教えてもらったことを思い出す。姿勢を直すと力の入り方が全然違った。体がとても軽い。楽になる。

ここのところ、私の心の中には怠惰の影が入り込んできている。楽して生きたい。いや、何もしたくない……。

そんなときは何も考えないで、ただ息をする。
私はただ息をするだけの生き物。ただ息をするだけの生き物は、それ以外になにもしない。
次第に、
自分が誰であるかなんてどうでもよくなって、ひとつのいのちとしての存在に還る。

もうすこし、力を抜いて生きてもいいんじゃない。
それはだらだら生きるということではなくて、まっすぐなせぼねで生きていくために必要なことなのだと思う。

今日一日のつかれを、すっかりふとんが吸い取ってしまうことをイメージしてねむりにつく。

夜寝るときのおまじない。
高校生の時からなんとなく習慣になっている。あの時の私は毎日つかれ果てていた。
今はそれほどでもないかな。ほどほどに手を抜くことを覚えつつある。

もっともっと、心に余裕がほしいんだ。

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