料理と一仕事感。

 

今日一日、まじで死にたい以外の感情が死滅していた。

祖母の様態がわるくなり、親が2日間家を空けるため、暇な大学生である僕に白羽の矢が当たり、二日間みっちりとお留守番することになったのである。

2日目を迎えて完全に鬱になった。一日ぼーっとすごしていたら、僕はどれくらい社会に貢献できているんだろう。泣きたい。みたいな感情になりずっと鬱になっていた。

祖母のために夕食を作る時間になった。喉がつかえがちな祖母のためにとろみのついた卵スープと、野菜の煮物、あとみかんを用意しようと考えていた。近くのイオンに買い物に出かけると、今日は地獄みたいな天気あると知った。マッドマックスの世界を天地逆にしたような世界だった。雲が空を厚く覆い、不思議なほど黄色がかっていた。ところどころ陰影がついた空は、砂漠の荒野を空にぶちまけたような雰囲気だった。擦り減った感受性にとどめをさされたような気分になり、僕は死んだ目でイオンまで向かった。

18時のイオンの食料品売り場はすごい。当たり前だけれど、大量の人が食材を買い求めている。酒コーナーで氷結を大量に買い込んでいると、おじいちゃんと店員さんが立ち話をしていた。僕にとっては驚きなのだけれど、店員さんは本気で楽しんでおじいちゃんと会話をしているのだよな。業務中だけれど、一人の人として会話を楽しんでいる姿素敵だったなあ。

おばあちゃんのために夕食を作り、そいて自分にも麻婆豆腐を作った。二人で会話をしながら食べ、食後にマグカップでエスプッソコーヒーを飲んだ。一仕事終えたことを実感した。

不思議なんだけれど、食事を終えた僕は、憂鬱な気持ちから脱していた。生きていくためには人は食わねばならないし、料理をしなければならないし、買い物をしなくてはならないのだ。その一連の仕事を終えたらまた元の階段に戻ってきたような気がする。どんなに下手であっても、小さなものでもステップを踏むことが解決になるのだなあと改めて感じた一日だった。

今日も読んでくれてありがとう。停滞したら料理をするのわるくないね。

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