今この瞬間も、
私は何かを偽って、
こんな文章を書いてしまう。
ああまた、キレイなことを言ってるよ。
自分の言葉が、薄っぺらく思えてきた。
本当にそう思う?
その気持ちは本当なのか。
本当の自分って何?
自分って、何なんだ。
考えれば考えるほどわからない。
ずっとずっと、私は自分の中の見たくない部分から目をそらし続けていたのか。
キレイな言葉で覆い隠してさ。
ずっとずっと、自分を偽っていたの?
なぜ私は、あんなことをしてしまったんだろう。
ちょっとした好奇心だったのかもしれない。何が出てくるかわからない池に、ぽんと石を放り投げてみたくなる気持ち。きっと、池の主の心は波立つだろうと、わかっていたはずなのに。
放っておかれたのが気に入らなくて、
妙な形にねじ曲がって、
「池に投げ込む石」
という結果につながった。
それが、本当の私の気持ちだったのか。
否定したいのに、そうだと言う、自分がいる。
「そんなつもりじゃなかったんだ」
その言葉は、本心から言ったのに、偽りでもあったんだ。
そんなつもりじゃないのに、そんなつもりだったのか!
心に矛盾を見つけてしまった。
何が本心なのか、確信がなくなっていく。
キレイな言葉で、見たくない自分を覆い隠す。他人の嫌なところから目をそらす。
私はただ、誰も嫌いになりたくなかっただけなんだ。自分のことも、誰かのことも。
ああまた、キレイなことを言ってるよ。