[短い詩弐]

 

 

ーーーーー短い詩の寄せ集めその弐

 

 

 

 

「わたしの中のあなたはつい今死んだばかりなのかもしれないけど、あなたの中のわたしは初めから生きてもいなかったのですか?」

 

「僕が君の好きところを100個数えるから、君は僕の嫌いなところを1個だけ教えて」

 

「嘘つくのはいつも、君のこと」

 

「看板に埋め尽くされた「反対」も。
でかい地図の中に示す赤い印も。
古い喫茶店の味気ないケーキも。
『僕がここにいる証にはならない。』」

 

「「優しさ」に殺された夜。誰のせいかも分からない流した涙は地面に落ちる。涙を無視して地面から芽は出るし綺麗な花は咲く。泣いてるわたしを無視した「優しさ」が凶器だったあなたはわたしを殺したことすらも気付かない。そんな一方通行な殺人事件が起こる「片思い」は無くならないし逃げられない。」

 

「君の脈を測ってみた。どう頑張っても君と出会った時から脈はずっと反応が無いまま。君の心臓の音が聞きたかった僕はこれからどうすればいい?」

 

「僕は君ともっとお話がしたいのに。見えない壁で、聞こえない声で、匂わえない空気で、味わえない雰囲気で、触れられない距離で、切り離した。切り離したのは君ではなく、僕の方でした。」

 

「綺麗な目を取り出して彼は言った。「見えることのできないこの宝石に意味はある?」しゅんとした形の耳を切り落として彼は言った。「聞くことのできないこの羽に意味はある?」瑞々しい舌を抜き取って彼は言った。「味わうことのできないこの風船に意味はある?」凛々しく立った鼻をぶっ抜いて彼は言った。「匂うことのできないこのトムテに意味はある?」最後に彼は皮膚を剥がして言った。「感じることも無いこの絨毯にあなたは意味を教えてくれる?」」

 

「笑顔の仮面を拾い上げ、泣いているわたしを隠してみた。わたしがわたしであるがために。」

 

「どれだけ経ってもきみは消えない。「好き」だけが募っていく。ひとり足掻いて喚き泣いた深夜。」

 

「妨げる壁を、見えない距離を、壊そうと、越えようと、手を伸ばしあう日々が、終わりませんように。」

 

「欠けた心の向こう側に君はいた」

 

「「鼓膜を突き破って音を失うか」
「網膜を引っ剥がして光を失うか」
「手足を切り落として道を失うか」
「どれがいい?」
と悪戯な何かは微笑んで、そして僕らは選択した。」

 

「小さなかばん、旅の終わり
さよならばかり詰め込んで
背負いまた歩き出す次の旅
ぼくはいつ、君に会える?」

 

「君の小さな言葉一つ一つ拾い上げ
僕の心を埋めてくパズルのように
君は忘れても僕はずっと覚えてる
ずっと好きだったことも覚えてる
最後の1ピースはもう埋まらない
僕が君を好きでも君は僕なんかを
好きにならないのだから。」

 

「「どう足掻いても追い払えない拭えない、僕の背後にぺったりと取り憑く黒いものをどうしたらいいの?」「その黒いものは追い払えないよ、拭えないよ。君はそれと仲良くしていくしかない。それは君が生まれ持った運命なのではない、周りの環境からそれが生まれたんだよ」Q黒いものの正体を書きなさい。」

 

「大きく広がる疎外感は
死にかけの心を溶かすように
ゆっくり僕を呑み込んでは
消えてしまう秋の夜」

 

「ーーー壊れた感情がいつか君を消してく。」

 

「「運命の人」は「うんめいのひと」のまま、愛されなくてもいいのです。」

 

「僕は僕を探してるのにどうも見つからないな
年明け神社今年を決める一枚の紙切れ
良くも悪くもなくまあ普通な位の運勢で
捜し物は見つかりますとか書いてあったのに
僕が僕を見つけるのはいつになるのか」

 

「もしかしたら世界はただの箱庭で
空に浮かぶ星は覗くために空けた穴なのかも
いやそれではさすがに小さすぎるから
たったひとつの月がまたは太陽が穴なのかも」

 

「君が思うほど周りは君を拒絶はしない。ただ興味が無いだけなのだ。」

 

「君と歩く帰り道。月がとても綺麗だった。汚いことばかりの現実の中ででも、君との関係だけは綺麗なままでいたいな。」

 

「埋め尽くされた文字に飛び交う情報
なんでもない虚構に踊らされる生命
古今に例を見ない文章による大戦争
誰も知らないまま拡大する電脳世界」

 

「人生はいつだって帰還不能地点
宇宙飛行士の我ら星には還れない
燃料のある限りに飛ぶしかないんだ
お先真っ暗な空間の中で」

 

「わたしが女でも、わたしを好きにならない」

 

「どんな数字も0を掛ければ0になるように
どんなに僕が君に思いを掛けていても
君は何も応えてくれない」

 

「吃驚仰天な出来事も過ぎ去って
忘却の香りが充満する頃に
白紙にするのも困難なぐらい
真っ黒になって君は顔面蒼白」

 

「ここにひとり。
来る人は誰もいない。
ここにひとり。
ただ待っていた。」

 

「きみのその瞳には一体誰を映しているの
ぼくのこの瞳にはきみの他は灰色の世界
目に映る色付いた有象無象な事象は
無造作にきみがその色を灰に帰したんだ」

 

ため息と涙で積み上げられたバランスゲーム

少しでも間違えると崩れちゃうぼくの正常心

一緒に過ごした一つ一つの時を思い出にして

振り返ることもない心の奥底で埃を被るんだ

 

酸っぱい初恋の苺は青い

まだ青い苺が赤く染めれば

あなたはぼくを見てくれる?

 

「「ずっと友達でいようぜ」
二人の形の終着点
誰のせい?ぼくの性?
あなたと同じ形の身体」

 

 

 

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2018年〜2019年の寄せ集めです。

今年もよろしくお願いします。

 

 

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