Turtle Pace

今日もまた、わからないことを
そのままにしてしまった。

いいさ。
10わからないうちの
1は聞いた。
ちゃんと教えてもらえたから、
感謝してる。
明日は2できるようになればいい。
明後日は、3。
少しずつ。
全部わかるようにならないといけないけれど、今日は1、頑張ったんだ。それでいい。

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ともすれば見落としてしまいそうな、
なんの変わり映えのないような一日の、
ほんの二言三言の日記だった。

本当は悲しいのを我慢しているんじゃないのかなって思い当たった時、
私はなんと言っていいのかわからなくなった。
だって普段からあんまり明るくて、自然な笑顔をしているから。
まるで、そよ風に揺られる花の茎や、ひらりと降り立った小鳥の足みたいなんだ。
なんて表現したらいいのかわからないけど、そのままの姿を壊したくないと思った。ずっと明るいままでいてほしいから、踏み込むことが躊躇われる。

今はそうっとしておけばいい。
どのみち私にできることなど何もない。

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干支がひと回りする間に、人はどれだけ大人になるのだろう。
私が中1だった時、ちょうど1年目の先生が担任になった。
数学の先生だった。マイナスかけるマイナスはプラスになるのだということを、教えてくれた。「短所は長所」という道徳の授業を今でも覚えている。

あの時の先生に、追いつけたと思う?
わからない。
12年前の私が思い描いた「先生」のイメージは、実在とかけ離れたものだったかもしれない。

たとえ今、先生に再会できたとしても、相変わらず私の12年先を行っているはずだ。
早くそこまで到達したいなと思う。
一方で、中学生に戻りたい気持ちもある。
何もかも下手くそだった。失敗ばかりしていた。二度と巡ってこないあの時間をもう一度取り戻したい…。

あと12年歳をとれば、もっと自由になれるのか。
たぶん、その時にはまた別の悩みを抱えているのだろう。常に今を生きることに精一杯で、全然余裕なんてないのだろうな。
あんなに憧れていた自由なんて、やっぱりなかった。何歳になろうと、生きる大変さは変わりないのかもしれない。

先を見据えても、後ろを振り返ろうとも、結局のところ現在からは逃れられない。私にできるのはただ一歩ずつ歩いて行くことだけだ。
今よりひと回り大人になるために。さらに先の景色を見れるようになるために。

ほら、道が見えてきたよ。12年後にはあのへん。

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