今日のそらもよう(4)そらの匂いは

酔ってるからよく分かってない話ししていい?しよう。

そらちゃんは、太陽の匂いがするときがある。干したての布団みたいな。それから、コンポタの粉みたいな匂いの時もある。うちにそらが来てからは、コンポタ飲むときは、そらの匂いだって思う。または昆布だしみたいなときもあるし、沸かしたてのお湯みたいな匂いのときもある。

いずれの場合も生きものの匂いだって感じる。私は、石油ストーブの火のつく時やマニキュアや、黄色くて透明の糊や、テレピン油の匂いが好きだけど、それらの匂いは、刺激的で危ない遊びをしている感じの匂い。黒や赤や緑といったトゲトゲしいいろ。単独して記憶の中ではっきりとここにいるぞって主張してる。

そらの羽毛の匂いは、生きているということをはっきりと輪郭として主張してくる匂いだ。けど、綺麗ではなくて、でもいろは澄んでて、ぼやぼやと変化しつつ、私の中ではつながりがある。

鳥の匂いは独特である。哺乳類の糞や汗や血の匂いとは違って、湿っぽくて暗い。滅菌じゃないけど、清潔な匂いがする。動物のにおい、私は嫌い。でもそらは臭いと思わない。

人間は人間の匂いを持っている。病院では皮膚のにおいや、体液のにおいをよく嗅ぐ。なぜ鳥は太陽の匂いをさせるのに、人間は、これは人間の皮膚のにおいであるとわかる匂いがするの。知るかそんなこと。

化粧品の匂い、シャンプーの匂い、柔軟剤の匂い。たぶん私は今日もつくりものの人間の香り、させてる。

“今日のそらもよう(4)そらの匂いは” への2件の返信

  1. 鳥の匂いはわかんないけど、なんとなくイメージできる気がします。生きているから、あったかい匂いがするんだよね

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