第一の手記

説得力の無い人生を送ってきました。自分の人生について説明しようものなら、落合陽一のデジタルネイチャーのようにワケのワカラナイ文章になり、かといって中身は情報商材のようにペラペラで、Naverまとめに書いてあるのに2万円する、みたいな生き方をしてきました。

高校三年間は勉学に励むという、やりがいもあって承認欲求を満たせる大義名分を見つけたからいいものの、大学生活は巨大迷宮に入り込んで出られなくなりました。ある時は留学(と見せかけて国外逃亡)、ある時はサークル創設(自分の居心地のいい場所を作ろうと)、ある時は休学(単位取得から逃げたくて)、ある時は演劇(世界一周をするといって休学したくせに)をして、そのどれもが中途半端という、まあちょっと情けない人生を送っております。

 

僕は何かを説明するのがニガテです。これはこうだ。と言い切ることを好まないからです。しかし、人は何をするのにも説明を求めます。このバイトに応募した理由は?今の恋人と付き合った訳は?なんで遅れたときに連絡くれないの?松坂桃李の卒アル画像と本名は?デビューのきっかけは?などなど。そして断定的な口調で書かれたものが真実であり、それは揺らがない、と人は信じています。

 

でも実際はそんなもの幻想に過ぎません。

「ただなんとなく」これが本当の場合が多いような気がします。もちろんこんな答えをしたら面接は通りませんが、でも本当なのです。僕が演劇を始めた理由も、一応は面接や人に話すために用意した文言がありますが、自分のなかでそれはあまり納得のできる話ではありません。人生の中でそれっぽいエピソードを拾ってきて、くっつけただけです。本当の理由は、「ただ何かを始めたかった」それが演劇だったってだけです。これじゃあ誰も納得しないですよね。僕の親は特にそうです。

 

僕の話は説得力がありません。自信がなさそうだからなのでしょうか。どれもうさん臭く聞こえると言われたこともあります。週刊少年ジャンプでいう「友情」「努力」「勝利」的な基本的なスタンスは「適当」「その場しのぎ」「日和見主義」なので仕方ありません。悪いことだ、とも思いません(少なくとも問題が無い時は)。ちなみに僕はやるときはやる男です。約束を守ることもできます。多少遅刻をしても待ち合わせ場所に行くことができます。

 

だからどうか僕のことは温かく見守ってやってください。いつか、自分の人生について自信を持って語れるようになるまで。

 

ちなみにタイトルとアイキャッチ画像と中身がてんでばらばらですが許してやってください。

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