4月1日。エイプリルフールの話をするのではないよ。
朝、バナナケーキを焼いた。ゆずとゴマ入り。
タンスの上に山積みになっていた服をきちんとたたんでしまった。冬のセーターを洗濯して干した。
清々しい青空を見ていたら走りたくなって近所をぐるっと一周。風は冷たいのにも関わらず日差しはぽかぽか。桜が咲き出している。
長いことサボりがちだったヨガと太極拳をやる。バイトや夜行バスでがちがちに固まった体をほぐす。
仏間は薄暗くて静かだった。きりりと冷たい、でも冬と違って寒すぎない、ちょうどいい温度。
これまたサボりがちになっていた教採試験の問題集も再開。1日1ページと決めて解く。
バイト先の子どもたちが春休みの宿題をやっていたのを思い出した。「宿題やろう！」って声かけしてる自分自身がちゃんとできてませんでした、反省。
祖父母と母とお昼ごはんを食べた。うちで昼ごはんを食べるのも久しぶり。
テレビを見ていたじーちゃんが新しい元号は「令和」だと教えてくれた。
れいわ。
Reiwa
Рэйва
いいな！すてきな響き。
新しい時代が始まる予感に胸を躍らせた。
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自由だ！！！
今まで春休みだったけど何も予定のない日は全くなかったんだ。合宿や印刷や旅行で、九州、ロシア、大阪、京都と毎週のように飛び回った。その合間にはバイトバイトバイト。
昨日は間違えて大学に行ってしまったけど、授業は来週からだった。
そっか。来週からか。
4月1日からまるまる5日間、私は自由な時間を手に入れた。
今日は本を読みたい。ロシアの小説も書きたい。
明日は山登りに行こう。
なーんて幸せなんだろう。このスケジュール帳の空白…。
歩き回っては心が晴れやかになりそうな景色を写真に撮った。
私が春風に吹かれていることが誰かにとって救いになるのなら願っても無いことだし、そうでなくても、少なくとも自分ひとりを幸せにできる。
本当はね、
ちょっぴり後ろめたさも感じてしまう。
同年代の友達の多くは4月1日から社会人として働く。今頃みんな、新しい職場でうまくやっているだろうか。
もりきちくんが呻いてる。ぐえー。
ああ、大変そうだなぁ。めちゃめちゃ大変そう。
もりきちくんは1年後の自分かもしれない。社会人になるの怖いよ。
だから
今できることを、今やろう。
来週からまた大学とバイトの日々が始まる。それまでにめいっぱい自由を楽しむ。
自分の生活リズム。
自分のやりたいこと。
自分のための自由。