ハルキストより

林田さん

お久しぶりです。ハルキストの吉田です。
最近本当に暑いですね。お元気でしょうか。

内定をいただき、無事に就活を終えることができました。
林田さんがおっしゃっていた通り、大量一括採用、画一的な研修、終身雇用制のレガシーな会社に入社することになりました。自分でも笑ってしまいそうです。
僕はこの選択を良いとも悪いとも思っていません。今後の人生を考えた結果、とりあえず会社に入ろうと思い、足を踏み入れました。
最後に林田さんが僕に話したことをよく思い出します。会社は20%の優秀な人材で成り立っているという話と、報告をしないと正しい評価ができないという話です。これらは肝に銘じて社会人生活を送ります。

さて、会社で働いた意味を考えました。おそらく、林田さんという人間に出会って自分の生き方を考える時間だったのだと僕は思っています。

僕が林田さんを通して見たのは「一人で、強く生きる男」です。
美意識を追及し、古典に回帰し、技能を磨く姿が印象的でした。さらに印象に残ったのは林田さんが、それらを誰の指図や思惑に従わず「自分を磨きたい」という自分の意志に従って行っていたことです。マッドマックスのマックスのように、孤独で強い男です。

林田さんは良いものを良いというし、悪いものは悪いというし、わからないものはわからないといいます。ハルキストの僕にとっては、それらはいささか暴力的に映ったのですね。林田さんが「fuckだ!」と中指を突き出すたびに、きっとそれを好きな人もいるのだろうし、その人たちは悲しむんじゃないかなあと不安になりました。

逆に言うと、僕にはそれがないから、林田さんはハルキストと表現したのですよね。つまり「多様性をみとめることばかり気にして、自分自身の意見がなく希薄な人間だ」と言いたいのだと思います。

「人々が幸せであってほしい」と僕は思います。そのうえで、重要なのが「寛容さ」なのだと考えています。ここが重要なのですが、僕にとっての寛容さと林田さんの寛容さは大きく異なるということです。僕にとっての寛容さは「すべてを認める」ということです。どんな人間が現れても、言い分を聞き、理解して認めてあげることが寛容さなのだと思っていました。その一方で、自分の好きなものや、嫌いなもの、わからないものは希薄になり、明言することはできません。

マックスが敵に脅かされる村人を助けたり、危機に陥った女性を助けることができるのは、彼が、強いからです。その簡単な事実に僕は気づいていませんでした。

林田さんは平気で「fuck!」と言い放つ一方で、非常に寛容で優しい人です。僕みたいなへなちょこ学生に根気よく付き合ってくれるのだから相当寛容なはずです。林田さんの寛容さを僕なりに解釈すると「手の届く範囲で、責任をもつ」ということだと思います。一人の人間と接するのだからそれなりの責任が生じるし、それを果たすには自分自身の強さが必要です。

僕は林田さんの生きざまを、素直にかっこいいと思いました。そして僕が持つ寛容さの考えを改める必要があると思いました。誰かの幸せを願う前に、自分自身が強くなければならないですね。そしてそのために、孤独に自分自身を鍛えぬかないといけないですね。

僕にとって林田さんは「一人で強く生きる男」であり「寛容な人」です。
社会人になる手前で林田さんと出会えてよかったです。

次にお会いするときは、少しでもハードボイルドな男になっていられるように努力します。短い期間でしたが、本当にありがとうございました。

ハルキスト

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