fixed-price dinner って何?
「固定価格の夕食」だそう。
fixed には「固定された、据え付けの」という意味がある。fix 「修理する」のイメージが強かったから、盲点だった。
ぶらぶら外れそうになっている部分を固定して修理をする、そんなイメージが浮かんでくるね。
unless otherwise indicated
かっこで付け足すように書かれたフレーズが気になって、日本語訳を確認した。「別途記載がなければ」
なるほど。何事にも例外はあるものだ。
unless「〜ない限り」とotherwise「他に、別に」は一緒に使われることが多いのかもしれない。2日前にも同じことを調べたのを思い出した。
peninsula というのは「半島」。
gazeboは 「見晴し台」。
「スウィートルーム」のつづりは、sweet ではなくて suite ということを知った。suite には「ひとそろい、一式」という意味もある。「スウィートルーム」って贅沢で高級なイメージしかなかったけど、キッチン、バス、トイレがそろった部屋という意味なんだ。
ホテルが提供する宿泊プランの案内を読んでいる。
英文の意味はすっかり理解できたが、最後の問題に謎が残った。問題にミスがあるのではないかと疑い始めた時、ようやく気がついた。
「スパを予約する場合は到着の1週間前までに予約してください」と書いてあるじゃないか。請求書に書かれたスパ利用の日付は10月1日。その1週間前ということは、9月に予約をしていなければいけない。
TOEICの問題を解くには、ただ英語の意味が理解できればいいというわけではない。読み取った内容をつなぎ合わせ、推理する力も必要とされているようだ。
面白いなあ。
謎が解ける瞬間も好きだけど、一つの単語に別の意味があったと知るのも面白い。別の面から光が当たるような意外性がある。言葉の奥深さみたいなのを感じるんだ。
例えば、「修理する」と「固定する」の間にどんな関係があるのだろうと想像することとかね。
TOEICの問題には、ビジネス文書から出題される。初めのうちは単語やフレーズの一つ一つが珍しくて、問題を解き終わった後の見直しにじっくり時間をかけた。
社内に向けたメール連絡、高名な教授・作家への講演の依頼、顧客へ向けたセールの告知、美術館や図書館のイベントのお知らせ、会社の合併や開店を知らせる新聞記事。実に様々な目的で情報伝達をする。
英語を使って仕事をすると、こんな感じなのかな。実際に働くのはやっぱり大変なのだろうけど、読んでいるだけなら楽しい。
LINEみたいなメッセージのやり取りはあっても、会話文が一切ないのは意外だった。会話はたぶん、リスニングの問題になっているのだろう。現実では電話口での会話を文字で読んだりすることはない。そういう意味で、TOEICの問題には徹底したリアリズムを感じてしまう。
元旦に思い立ってTOEICの受験申し込みをした。日程は2月末。毎日少しずつ勉強しよう。リーディングの問題集を1日1セクション解いている。リスニングは受けない。
英検は何度か受けたことがあるけれど、TOEICは初めてだ。英検ではリスニング問題の代替にテロップの配慮がある。
一方、TOEICはどうかというと、イヤホンか座席配慮による「聞く」方法、またはリスニング免除の配慮だった。
確かに、単に音声をテロップに変えることでリスニング能力を測れるわけではない。文字を読むならそれはリーディングである。リスニングは免除し、リーディングのスコアのみで正確な英語力を測ろうという意図なのかもしれない。
就活のような何か目的があってTOEICを受けるわけではない。何でもいいから勉強したい気分だった。時間ばかり有り余っていた。何か集中できるものが必要だった。
英語を使わない仕事に就いたとしても、相変わらず英語が好きなのだろう。何でもいいのに選んでしまうほどには。
十分知っているつもりでいても、まだまだ知らないことがある。だから面白いんだ。