マイ・アミダニョライ

外から帰って、座敷にバタンと寝転がった。畳から舞った細かい塵が、廊下から差し込む光を浴びてきらきらしていた。綺麗だった。嬉しくなって、転がったまま足でパタパタ畳を叩いた。小さい光の粒がはらはらと降ってくるみたいだった。仏壇の上の阿弥陀如来が、それを黙ってじっと見ていた。阿弥陀如来は目を瞑っていると思っていた。よくよく見たら、実は半目だった。 “マイ・アミダニョライ” の続きを読む

部屋の壁に貼った絵やメモ書きを、1時間かけて全て剥がした。壁紙は案外無事だった。午後からアパート退去前の立会点検がある予定になっていた。特に部屋のどこかを壊したり汚したりもしていなかったので、点検は問題なく終わった。 “壁” の続きを読む