半日も物を入れてない上に三時間しか寝ていない胃袋に真っ黒な炭酸の消毒成分が含まれてる飲み物を入れた。悲鳴をあげている。消毒成分は胃と小腸上部で吸収しては血液を乗せて全身を廻る。そう、酔った。
生きるために、書く。
半日も物を入れてない上に三時間しか寝ていない胃袋に真っ黒な炭酸の消毒成分が含まれてる飲み物を入れた。悲鳴をあげている。消毒成分は胃と小腸上部で吸収しては血液を乗せて全身を廻る。そう、酔った。
2月が終わるのに10日もいらないけど、6日はまだあるんだなと思っていたのに気付いたら3月がやってきた。情報解禁の月。別れの式がある月。貴族の子女の「あそびごと」がある月。そして平成が終わってしまう月。
平成に生まれたわたしは平成が終わってしまうことにすこし寂しさを覚えている。昭和は60年も続いていたので、平成もそんなものなのかと思っていたから、昭和の半分にして終わるとは思っていなかった。まあその前の大正は更にその半分の15年で終わってますね。新しい元号は何だろうか。そしてその元号でわたしは寿命が尽きてしまうか、また新たな元号を迎えるのだろうか。
先のことは本当にわからない。 “平成が終わってしまう月の始まりにわたしはあなたに会う” の続きを読む
「見てください、ペンギンが空を飛んでいます!」東の都の北部に池を貯める袋の街がある。そこにある水族館が「天空のオアシス」というコンセプトでリニューアルオープンするニュースが流れていた。
「都会の空を、ペンギンが飛びます!」
「こんな広いひまわり畑、僕の街には無いんだよ!」太陽が遙か彼方に居座っていてわたしたちを見下していた。辺り一面、緑、茶、青、白、灰しかなかったのに歩いてると突然、黄の絨毯が現れたのだ。終わりが見えないほど果てまで広がる黄の暴力をわたしたちの目に受けた。
感動という言葉さえも生まれないほどにわたしはこの景色を見飽きていた。でも、隣にいる男の子は違ったのだ。目をキラキラと輝かせていた。ああ、黄の暴力に屈してしまった目だ。
母は夢の国の住民になりたかった。
絶対王者であり続ける東の都の近くに小さな小さな夢の国がある。お城を中心に栄えていて、火山と海と共存していて、老若男女が楽しめる夢の国に母は恋していた。そのため、年に一回は必ず北の国から夢の国へ3日間ほど入国しては遊んでいた。そのついでに東の都の観光もしてから帰国する。
東の都を訪れたときは、衝撃の連続だった。
「わたしね、自転車に乗れないの」春なのか夏なのかわからない日差しが射し込む喫茶店で、大学三年生に進学したばかりの彼女は大学四年生に進学したばかりのわたしにそう言った。
陽が沈むのがいつもより少し遅い気がする。もう16時すぎているのにまだ太陽が地上からいつもより高めに浮いていた。心なしかいつもより暖かい気がする。もちろん冬特有の寒さはある。あるけどどこかが暖かい。
そりゃそうだ、2月が終わるのにもう10日もいらないんだ。
12歳のときに友人から「君は死んでしまうんだね」と突然言われた。
今から11年前、とある映画が上映された。それはとても話題になった。多すぎるから少し数を減らしますという理由だけで「全国の佐藤さん」が次々と殺されていく内容だった。それは映画の中だけではなく現実にも持ち出されるようになった。
わたしが生まれた家の苗字がたまたま「佐藤」だった。