私は不思議なんだ。
言葉がちゃんと通じるのがとても不思議。
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下北沢をもえちゃんとふらふらした。説明編
3月の末に、下北沢でダーリンのもえちゃんに会った。僕が下北沢を選んだ理由は、純粋に文化資本の香りを身に浴びたかったからだ。数日間実家の自室に引きこもって、息をひそめて生活をしていたので、恐ろしい速度の流れに身をまかせたくなった。下北沢には、本や服、演劇と文化的商品が溢れており、街を歩く人々は、古着を身にまとい、大量の資金を文化的商品に投下している。そして資金を集める店舗がさらなる文化資本を集める構造が存在している。
町のいたるところに「納税をせよ」と赤字で書かれた垂れ幕があった。それは一昔前の、「我々は闘う、お前たちは預金をして国を助けろ」という政府のプロパガンダを思い起こさせた。下北沢の一番街を散策していたらpropagandaというネオンサインが掲げられた、薄暗いカフェかバーのような店舗があった。どういう経緯でpropagandaという名前をつけたんだろう。店の窓から店内を除くと、20代後半の少しフォーマルな恰好をした男性の集団が、マルガリータやモヒートのようなカクテルを飲んで談笑をしていた。もえちゃんがいなかったらふらっと入っただろうなと思う。二人で怖いねえ、、、なんて言いながら店を通り過ぎた。しばらくしてもえちゃんは「私もお酒が飲めたらふらっとお店に入るのに」と言った。 “下北沢をもえちゃんとふらふらした。説明編” の続きを読む
きょうのごはん 20190330
咲き始め
さくらっていつの間に咲くのだろう。
誰も見ていない夜のうちにそっと花びらが開くのか。それとも、暖かな日差しを浴びながら誰にもわからないくらいゆっくりと、つぼみから花へと変わるのか。
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きょうのごはん 20190326
シェアハウス奇譚
僕はシェアハウスに住んでいます。男女が別々で教育されていた戦前の人がシェアハウスなんてものを知ったら、竹槍でお尻を突かれ、小学校のグラウンドにジャガイモとともに頭から埋められてしまったでしょう。今でもそういうものに抵抗がある人もいるかもしれない。
でも安心してください。確かに男女混合で住んでいるのですが、テラスハウス的なイベントは一切発生しません。(ホントはそういうのも楽しみだったけれど)
住む場所が欲しい。それがたまたまシェアハウスでも大丈夫だった。シェアハウスにはそういう人が集まってきます。シェアハウスに住む人は奇人変人だと思われがちですが、案外そんなことはないです。この話の書き手はTHE普通人間、ちょりす氏。そんな僕がシェアハウスについてごちゃごちゃ書き殴ろうと思います。
僕がシェアハウスに住もうと思った理由はただ一つ。単純明快、簡潔明瞭。それは費用対効果が高いから。うちのシェアハウスは一軒家なのでお風呂もキッチンも普通に広い! もちろんリビングもある。それでもって自分の部屋もそこそこ広くて、家賃も相場よりちょっと低め。これはかなり条件がいいのです。そしてなにより、不動産代理店とのめんどくさいやりとりもないし、敷金礼金といったお金もかかりません。
シェアハウスの宣伝みたいになっちゃってなんか違うなと思いつつ、自分がここに住みたかった理由。一つ思い出しました。それは一人暮らしで寂しい思いはしたくないってこと。実は僕、今の住所に移るまで二回引っ越しています。しかも500mも離れていないところをうろうろと。最初は日当たりもよくてきれいだったので友達もたまに来てくれたのですが、二つ目のアパートは汚すぎて人を呼べませんでした。(もちろん怠け癖で掃除が嫌いなせいもあります)
人との繋がりは目には見えないのですが、命を守る命綱のようなものの気がします。その綱が誰とも繋がらなくなったとき、それは自分の首を絞めるロープとなるのです。幸い自分は親が悲しむと思って自殺はしませんでした。
急に自殺の話なんかすると思ってなかったよね!!!!ゴメンねメンヘラで!!!
自殺とか考えたことないから!!!
本当につらいのは目の前にある膨大な暇だから!!!
若いときの時間は大事に使いなよって言われても、何をするにもやる気が起きないその心の弱さだから!!!!
エヘン。エヘン。取り乱して申し訳ございません。これからは紳士的な語り口を心がけて参ります。もう少々お付き合いくださいませ。
その後、いろいろあって長野県のとあるホテルでリゾートバイトを始めるのですが、なにかしらの違和感を感じてしまい、2ヶ月で地元に帰ったのでございました。
志半ばで無念の想いを溜めた、若干21歳のちょりす氏は両親に打ち明けるのです。
「俺、大学休学して演劇習うわ」
突然の意思表明に両親は絶句。しばしのあいだ沈黙が続きました。フランスでは会話が途切れて皆が沈黙することを、「天使が通る」といいますが、天使どころか加賀百万石の大名行列が通過したかのような沈黙でした。
その後、父親母親からの質問の雨嵐。僕が「卒業だけは絶対する!」と三回唱えたところで家族会議は終了。でも家はどうするんだ。実家から通うのは遠いので名古屋に住みたい。しかし、アパートを引き払っていた僕は戻る場所がない。そこで現代人の必須スキル、Googleで情報ディスカバリー能力を駆使して見つけたシェアハウスのTwitterアカウントに「見学に行きたいのですが」とDMを送るのでした。
その後、シェアハウスの管理人から「あなたは普通の人間!住んでよし!」と、許可をいただき、無事住み始めることになるのでした。めでたしめでたし。
ところが、、、
人と話すのが苦手で、部屋にこもりがち???
仲良くなろうと試みるもあえなく失敗???しまいには無視される日々???
同じ家に生活しても結局は人と仲良くなれない???自己嫌悪の日々???
の三つの体験を元にしつつ、シェアハウスでの実際の生活について書いていきたいと思います。
当方人見知りが激しくて一人の時間が大好き人間なので、気持ちが分かってくれる人がいればうれしいです。。。そうでない人も、こんな奴いるんだ。考えすぎだろワッハッハと笑ってやってください。それでは次回、お会いしましょう~!
きょうのごはん 20190323
酒の席、実のある会話をしたことがあるだろうか
酒の席で、実のある会話をしたことがあるだろうか。
その疑問を自分になげかけてみた。おそらく一度たりともなかったような気がする。もちろん、記憶として残っている素晴らしい思い出はある。けれど、そのどれもが邂逅の喜びや、疲れた心をいたわる想いや、空間と場所の暖かさが、ただ残るだけで、その場に決定的な会話が含まれていたかというとほとんど存在していない。
[短い詩(壱)]
「僕」が「わたし」になるまで
「ここにいるみんな優しくてね、ここなら、本当の僕でいてもいいんだって思えるんだ」日付はとっくに超えていて、帰るための電車がもう無い深夜、雑居ビルの隅でひっそり営業しているバーで鏡月のゆず味をロックで飲んでいる男性はそう口をこぼした。
「僕は普通じゃないんだ」と思ってしまった時、世界は灰色になったんだ。人生でそう思ってしまったのは3回あった。