見送りに行った。本当は一緒にロシアへ行く予定だった友達と、本当は乗る予定だった夜行バスを。
私は名駅を全力疾走した。右手で持ったドッグフードの袋が揺れる。 “ロシアで会おうね!” の続きを読む
生きるために、書く。
この前の「良いもんは酔い」の記事を読みながらちょっとニヤニヤしてしまった私。よしださんがダーリンメンバーみんなの尻叩きしているのかなぁと想像したらなんだかおもしろかった。
よしださんは不思議だ。
前に、「生きるために、しかたなく文章を書く」という話をしてくれた。 “こかげ” の続きを読む
議論っていうのが私は苦手だった。相手の言うことに対して何かを言わないといけないけれど、誰かを前にしていると頭の中にあるはずの、自分の意見や言いたいことがするするほどけて雲散霧消。
それでも何か言わなくちゃ。かろうじて口に出せた意見はへなへなと、もうすでに自滅している。
違う、こんなことが言いたいんじゃない。
自分の中が空っぽになっていく感じ。
“おだやかに、熱く議論する” の続きを読む
友達4人で恋バナをした。理想のナツコイというテーマで雑談していて、練乳がこんなことを言った。
「夏に出会って夏に終わる、花火みたいな恋」
あ。
あれは花火みたいな恋だったのか。
すとんと腑に落ちたんだよね。夏ではなくて冬だったけど。 “Фейерверк” の続きを読む
バイトが終わって家に帰ると、私はベッドに転がり込んだ。油臭いけど寒いので布団に潜りこむ。そのまま夕食までの4時間をまんじりともせずに横たわっていた。
疲れきって眠いはずなのに眠りはおとずれなくて、その間に思考は記憶の波間を漂った。ゆらゆらと、あてどもなく。
ときどき目を開けては時計の針が進んでいることを確認した。
“再起動” の続きを読む