全部のシーンが好き。 “白河三兎『私を知らないで』” の続きを読む
その夜名古屋は美しかった
名古屋駅を歩くとすっかりクリスマス仕様だった。ライトアップされた巨大なツリー、天井を飾るイルミネーション。
「東京、横浜の駅よりも名古屋が一番好き」と彼女は言った。ヒロインの表情で。
彼女が主役でない映画なんて私には想像もつかない。
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上田早夕里『深紅の碑文』
世界観にシビれた。 “上田早夕里『深紅の碑文』” の続きを読む
頬をつねってみなくちゃ
ドッジボールの終盤、逃げ切れるだろうと鷹を括っていたら当てられちゃった。そんな気分。 “頬をつねってみなくちゃ” の続きを読む
砥上裕將『線は、僕を描く』
4分の3、読み進めたところで一旦本を閉じた。閉じた瞼の隙間からじわじわ涙が出てきた。
決して悲しい話なんかじゃない。悲しい気持ちになるような本なら他にいくらでも知っている。
悲しいのではなくて、切ないような気持ちだ。
美しいものを見た時の感動はきっとこんな感じなのではないかと思った。ただ物語を読んだだけなのに、実際に絵を見ていたような気がする。
でもおかしいな。
美しい絵ってどんなものだろう。泣けるくらい感動するような絵って?
見たこともない絵を、見たような気になって泣けてくるのだからおかしいよね。
なんだろう、この切ない気持ちは?
とりあえず、読み終わってから考えよう。 “砥上裕將『線は、僕を描く』” の続きを読む
一本の毛、魚の骨
小学校3年生の頃の、忘れられない記憶がある。 “一本の毛、魚の骨” の続きを読む
孫から孫へ
僕の祖母は大変几帳面な人だった。 “孫から孫へ” の続きを読む
西加奈子『サラバ!』
この本を一言で表すなら「幅広い」。 “西加奈子『サラバ!』” の続きを読む
料理が嫌になった時は初心に返れ
ごぼうをささがきにするのが好きだ。
皮を削いだら右手でごぼうを、左手で包丁を握る。下には水を張ったボウル。変色防止のためほんの少し酢を垂らしてある。
それから、先端に刃を当てた。鉛筆を削るみたいにクルクル回しながら尖らせていく。 “料理が嫌になった時は初心に返れ” の続きを読む
地面
もしも人間が存在しなかったら、今この地面はどんな感じなのだろう。子どもの頃よくそんなことを考えた。
そしてこの、どうしようもない暑さをアスファルトのせいにした。 “地面” の続きを読む